癌の予防について(4)

 また、癌患者に輸血をするのは、癌を悪化させるようです。癌患者の血液は、癌に対する免疫力も含んでいて、癌の発育をある程度阻止する働きがあるようですが、輸血によって免疫を薄めることになり、癌の発育を助長する原因になるそうです。
 現に、私も、そのようにして急に悪くなり亡くなった方を、二、三知っておりますが、そのときは、輸血がそれほど悪いものとは知らなかったので、あんなに元気だった人がどうしてこんなに急に悪くなったのかと、不思議に思いました。

 癌の予防には、栄養のとり過ぎにならないこと、特に、高蛋白、高カロリー食を避けること、野菜、海藻、玄米を量を少なく、種類を多く、よくかんで食べ、よく運動すること、ストレスを回避することなどが大事です。

 そのために、私は、今は自分の気がすすまないことはしないことにしています。病気になる前は、いやなことでも、自分を犠牲にして、我慢していたことがよくありました。PTAの仕事、自治会の仕事、そのほか頼まれると断ることができず、つい引き受けてしまい、一生懸命に”奉仕”していました。それが楽しくできるだけの力量がある人には、少しも負担にならず、むしろ楽しみのひとつになるのかもしれませんが、私には、それほどの力量がなく、精神的な負担になりました。
 それなら、いいかげんにして会合にも出席しなければよいのでしょうが、それができなくて、真面目に出席するので、さらに重要な仕事がまわってくるといった具合でした。病気のおかげで今は全て逃れることができ、それらの精神的負担から遠ざかることができました。

 好きな水泳をすることは、ストレス解消と運動不足解消の一挙両得になっているようです。せっかく勝ち得た命です。子供も手がかからなくなりました。これからは、主人を二人、楽しい人生を送りたいと思っています。

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この記事は昭和62年10月発行の書籍『「主治医」はだんなさま』より転載しています。


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