これで癌から生還できる!(4)
忘れもしません。昭和56年12月8日のこと。その日は、鎌倉から父と義母が、見舞に来てくれる日でした。いつもなら、朝食に起きて、ほんの一口くらいのご飯をいやいや食べると、すぐ二階へ上って横になってしまうのですが、その日はそのまま、じっとテレビを見ているうちに、お昼になってしまいました。こんなに長い間、起きていられたのは何か月ぶりかのことでした。
そして、両親も三時ごろには着くはずだからと、ずっと起きて待ちました。それから良心の顔を見たらますます元気になり、とうとう一日中起きたまま過ごしてしまいました。
その日を境に、私は、日に日に元気になっていきました。三日目には、一口しか食べられなかったはずのご飯をおかわりしました。
この記事は昭和62年10月発行の書籍『「主治医」はだんなさま』より転載しています。