癌は現代医学では治らない(9)

 私が、死の淵から救われたのは、主人が力強く励まして、落ちそうになる私を必死で引っ張ってくれたこと、主人が自分一人の力ではだめだと、たくさんの人に応援を頼んだこと、そして次々と力強く応援してくれる人が集まって協力して下さったこと、それに対して私も助かりたい一心で頑張ったこと、それらが実にうまい具合に連携できたからだと思います。運がよかったといえばそれまでですが、その運を開いてくれたのは、やはり主人の努力だと思います。
 お医者さんから助からないといわれたとき、主人があきらめてしまったら、私は今、この世にいなかったでしょう。
 主人は、医者が助けられないというのなら、自分で助けてみせるといって頑張ってくれました。そんな主人をもって、私は本当に幸せです。

 この主人の努力に、感謝しつつ、今、崖から足をすべらせて助けを求めておられる方のロープを引っ張る手助けをすることを、これからの生きがいとして頑張っていきたいと思っております。それが、生を勝ち得た者の使命だと思います。

ch5-18

★★★ 完 ★★★

この記事は昭和62年10月発行の書籍『「主治医」はだんなさま』より転載しています。


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