スクワランの効果

(1) シミにスクワラン

 若い時は皮膚の細胞の新生が旺盛で、一時的にメラニン色素が多くなっても、その色素細胞は二~三週間ではがれ落ちて、黒い色も消えて、すっかり元の皮膚にもどります。
 年をとって新陳代謝、すなわち細胞の新生や入れ替わりが衰えますと、こうした回復力が弱くなり、やがてメラニン色素が固定してシミになってしまいます。
 スクワランには、シミの原因となっているメラニン色素を排出する働きがあります。そのために、スクワラン化粧法でシミがとれたという多くの声があがります。

(2) 小じわにスクワラン

 しわは皮膚の老化現象で、一般的には22~23歳ごろから始まるとされています。
 真皮の乳頭層は、自由に伸び縮み出来るように、くねくねと曲がった波形で表皮に接していますが、この乳頭層には水分がたっぷりあって、表皮角質層とともに皮膚のみずみずしさを生み出しています。
 乳頭層の下にある網状層には膠原繊維や弾性繊維が多くあり、これら繊維が網の目状に交差してばねの役目をしているために、皮膚の弾力性が保たれています。
 加齢とともに、乳頭層の波形はだんだんくずれて平らになりますが、もし水分が減少したり、網状層の繊維のバネがゆるんだりするようなことがあると、皮膚はしなびて、弾力性と張りを失って、しわを作ってしまいます。
 スクワランには、小じわの原因となっている水分の不足を補ってくれる作用があります。

(3) そばかすにスクワラン

 後天的な要因で発生するシミに対し、そばかすは遺伝性のものがほとんどで幼少期などから発生しますが、いずれもメラニン色素が沈着することにより濃くなってしまいます。
 直射日光を避け、ビタミンB群やビタミンCの内服をしたりする方法がありますが、スクワランはメラニン色素を排出する働きがあるために、外からそばかすを目立ちにくくすることなどはできると思います。

(4) ニキビにスクワラン

 ニキビの直接の原因は、皮脂腺から分泌されるあぶら(皮脂)が貯留して細菌感染を起こすことにあります。
 スクワランには、殺菌作用があります。したがってよく洗顔した後、うすく水でのばしてスクワランを使うと効果があります。

 その他にも、以下のことに気を付けましょう

  1. まめに洗顔をして、いつも肌を清潔にする。
  2. 甘いものや脂肪の多い食品をさける。
  3. 便秘をしないように心がける
  4. 化粧品をさける。
  5. アルコールを控える。
  6. 肝臓を強化する。
  7. 睡眠不足、ストレス、たばこなどもニキビを悪化させるためさける。

(5) アレルギー性の皮膚炎にスクワラン

 ある物質に接したとき、ほとんどの人は平気なのに、特定の人にだけかぶれなどが起こるのがアレルギー性の皮膚炎です。生まれつきではなく、今まではなんでもなかった物質によって、ある日突然かぶれを起こすようになります。
 このようなアレルギー性皮膚炎は、特別な体質の人だけに起こるわけではなく、皮膚が不安定で、抵抗力が衰えている場合には、どんな人でも起こりやすくなります。
 スクワランには造皮作用がありますから、このようなアレルギー性皮膚炎やアトピー性皮膚炎にもよい働きをしてくれます。
 ただし、体質的な素因も考慮する必要がありますので、皮膚科の医師とよく相談して上手に使うことが大切です。

(6) 色黒や赤ら顔にスクワラン

 日焼けすると、色素沈着をのこして色が黒くなるだけでなく、それに先立って皮膚が赤くはれ、ほてってピリピリとしてきます。ひどい時には水ぶくれができることもあります。のちに シミを作ったり、皮膚の老化を早めたりする原因にもなります。
 スクワランは漂白作用があるために黒い人は色白となり、赤ら顔の人はスクワランが肌の血行を促し、色白の肌につくり変えてくれる働きがあります。
 日焼けした肌の手入れにスクワランを用いると、その還元作用によって肌を元に美しく戻してくれるはずです。

(7) スクワランは経皮効果がある

 化粧品によっては、皮膚を傷めて、シミやしわが多くなったり、かぶれたり、皮膚が衰えたりと荒廃を招いてしまうものがあります。
 皮膚は生きています。そして化粧品は皮膚にとっては異物なのです。異物である以上、直接的な皮膚炎や、さらにアレルギー性皮膚炎を起こす可能性があります。さらに、光線過敏症を作ることもあります。
 スクワランは浸透性、拡散性という特性によって、皮膚を通して速やかに血液中に吸収される経皮効果があります。そのために、多くの皮膚のトラブルに対して優れた化粧法といえます。

(8) スクワランはアダプトゲンである

 今世界の医学会で「アダプトゲン」という新しい概念が注目されています。そのアダプトゲンというのは、

  1. 毒性(副作用)がないこと
  2. 作用が特定臓器に限定されないこと
  3. 正常作用をもっていること

 この条件を備えた「治療薬」がアダプトゲンです。
 スクワランは今まで述べてきたことからもおわかりのように、アダプトゲンとしての多くの総合的特性を有しているために、毒性や副作用、皮膚への悪影響もなく幅広い効果を発揮することができるわけです。

(9) 傷んだ髪の毛にもスクワラン

 ある研究機関の調査によれば、「髪についての悩みがある」と答えた人は、男性60%、女性では実に90%にのぼっているということです。
 その悩みの内容としては毛が細い、毛が少ない、毛が傷んでいる、枝毛がある、毛が多すぎるといったことのようです。
 髪のトラブルは大別すると

  1. 栄養のアンバランス
  2. 胃腸機能の衰え
  3. 過労と精神神経障害
  4. 内分泌障害
  5. 薬ののみすぎ、使いすぎ
  6. いわゆる美容行為(毛染め、ブラッシング、シャンプーやリンスの正しくない使い方)

などがあげられます。
 スクワランには浸透性があるために、洗髪後のリンス代わりに使えば、美しい髪を保つのに大変役立ちます。

(10) 虫刺され、やけど、傷などにスクワラン

 スクワランは皮膚からの浸透がよく、傷ややけど、虫刺されなどによる痛みや痒みに作用して、局所に麻痺を起こさせ、しかも壊れた組織を復元させる力をもっています。


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