手術後の経過も順調(5)

 八日目、九日目と二回に分けて半分ずつ抜糸しました。先生が糸を抜くのを、さすが上手に取られるなと感心してみていました。
 糸が抜けたら傷口が開かないかと心配でした。外科の男の人で、大きなくしゃみをしたとたんに、傷が開いてしまった人があったそうです。そんなことを聞いていたので、今まで以上にそっと動くようにしていました。

 姫路からWさんご夫婦が、お花に立派な花びんまで添えて、お見舞に来て下さいました。Wさんは、奥様の力によって、大腸癌を克服した経験のもち主で、今もとてもお元気です。

 私だけではなく、家族の献身的な看病で癌を克服できた人がほかにもおられるのです。確かに、数は少ないでしょうが、努力すれば可能なのだという証拠だと思います。

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この記事は昭和62年10月発行の書籍『「主治医」はだんなさま』より転載しています。


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